23年の歴史に幕。老舗「@niftyニュース」がサービス終了を発表
2026年1月29日、古くからのインターネットユーザーにとって衝撃的なニュースが話題となっています。
インターネット黎明期から多くのユーザーに親しまれてきたニュースサイト「@niftyニュース(ニフティニュース)」が、2026年3月31日をもってサービスを終了することが明らかになりました。
なぜ、これほど知名度のあるサービスが終わってしまうのか? 単なる「リニューアル」の枠を超えた今回の決定について、IT業界の背景事情を交えながら解説します。
何が起きたのか:サービス終了の概要
運営元のニフティ株式会社から発表された内容は以下の通りです。
- 終了日時:2026年3月31日(火)17:00
- 終了する対象:
- 「@niftyニュース」Webサイト(ブラウザ版)
- スマートフォン向けアプリ「@niftyニュース」
- 今後の対応:
- 独自サイトとしてのニュース提供は終了。
- @niftyのトップページにて、「読売新聞オンライン」等のニュース見出しのみを提供する形式へ変更(リニューアル)。
- アプリは使用できなくなるため、アンインストールが推奨されている。
「リニューアル」という言葉が使われていますが、実質的には「ニュースキュレーションメディアとしての撤退」を意味する内容となっています。
詳細:なぜ終了するのか?IT視点で読み解く「3つの背景」
公式発表では「サービスのリニューアル」とされていますが、元プログラマーとしての視点で見ると、ここにはWebメディア全体が抱える構造的な問題が見え隠れします。主な理由は以下の3点と考えられます。
1. 「ポータルサイト」モデルの限界と逆風
かつて、インターネットの入り口は「ISP(プロバイダ)が提供するポータルサイト」でした。パソコンを起動し、ブラウザを開くと最初に表示されるのが@niftyやBIGLOBE、So-netといったサイトで、そこでニュースを見るのが日常でした。
しかし、現在はスマホ時代。ユーザーはSNS(X、Instagram)や、LINE NEWS、SmartNewsなどの「専用アプリ」でニュースを消費します。「わざわざポータルサイトにアクセスしてニュースを見る」という行動習慣が激減しており、PV(ページビュー)の維持が困難になっていたと推測されます。
2. 広告収益モデルの悪化
Webメディアの主な収入源は広告ですが、近年、この環境は厳しさを増しています。
- Cookie規制:プライバシー保護の観点から、ユーザー追跡型の広告が出しにくくなり、広告単価が下落傾向にある。
- 運用コストの高騰:23年続く老朽化したシステムの維持費や、セキュリティ対策費用の増大。
収益性とコストのバランスが見合わなくなったことが、経営判断の大きな要因でしょう。
3. 親会社(ノジマ)による事業整理
ニフティは現在、家電量販店大手「ノジマ」のグループ企業です。ノジマ傘下に入って以降、ISP(接続事業)などの収益性の高い事業への集中が進められています。
利益を生み出しにくい「メディア事業」を縮小し、経営資源を再配分する「選択と集中」の一環である可能性が高いです。
@niftyニュースとはどんなサービスだったのか
終了を惜しむ声が多いのは、@niftyニュースが独自の立ち位置を持っていたからです。
- 2003年サービス開始:パソコン通信「NIFTY-Serve」の流れを汲む、ネット文化の象徴的な存在でした。
- 雑誌記事の転載:新聞記事だけでなく、週刊誌や実話誌などの「読み物系ニュース」に強く、独特のコメント欄(コメント機能)が盛り上がりを見せていました。
- 中高年層の支持:長年のニフティ会員を中心に、落ち着いた層の読者が多かったのも特徴です。
世間の反応・今後の展望
ネット上では、長年のユーザーから悲しみの声が上がっています。
「毎朝のルーティンがなくなってしまう。これからどこでニュースを見ればいいんだ。」
「コメント欄の雰囲気が好きだったのに残念。」
「BIGLOBEやgooも変化しているし、ポータルの時代が終わったことを実感する。」
今後のユーザーはどうすべき?
2026年4月以降、@niftyニュースのアプリは使えなくなります。
- スマホユーザー:「SmartNews」や「Googleニュース」、「Yahoo!ニュース」などの代替アプリへ移行する必要があります。
- PCユーザー:@niftyトップページには引き続きニュース見出し(読売新聞)が表示されますが、より多くのニュースを見たい場合は「Yahoo! JAPAN」などをホームに設定し直すのが無難でしょう。
まとめ:一つの時代の終わり
@niftyニュースの終了は、単なる1サービスの終了ではなく、「ISP主導のポータルサイト」が役割を終えつつあることを象徴する出来事です。
23年間、日本のインターネットユーザーに情報を届け続けてくれたことに感謝しつつ、3月31日の最後の日を見届けましょう。


