中国・南京博物院の美術品流出事件とは?「贋作」として売られた国宝級絵画の謎

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出来事

今、中国の歴史ある博物館「南京博物院」で、とんでもないスキャンダルが勃発しています。博物館に寄贈されたはずの貴重な美術品が、なぜかオークション市場に流出し、しかもその価値が数千万円〜億円単位で取引されようとしていたのです。

「管理ミスなのか?」「組織的な横流しなのか?」現地で大きな騒動となっているこの事件について、事実関係を整理しました。

何が起きたのか(時系列まとめ)

事の発端は、博物館に寄贈されたはずの「明代の絵画」が、突如として北京のオークション会場に現れたことでした。

  • 1959年:著名な収集家である龐(パン)氏の遺族が、明代の画家・仇英(キュウ・エイ)の作品とされる『江南春(こうなんしゅん)』など137点を南京博物院に寄贈。
  • 1960年代:博物館側の専門家チームが鑑定を行い、一部の作品(『江南春』含む)を「贋作(ニセモノ)」と判定
  • 1990年代〜2001年:博物館は「ニセモノであり、保存価値が低い」として、規定に基づきこれらの作品を処分(売却)。当時の売値はわずか6,800元(約十数万円)程度だったとされる。
  • 2025年後半:処分されたはずの『江南春』が北京のオークションに登場。予想落札価格はなんと8,800万元(約18億円)
  • 2025年12月:これを知った寄贈者の遺族が「ニセモノと言われて勝手に売られたが、実は本物だったのではないか」と激怒し提訴。さらに元職員による「組織的な横流し」の内部告発も行われ、国家文物局が調査に乗り出す事態に発展。

詳細・事実関係(なぜ起きたのか)

1. 「贋作」判定の闇

この事件の最大の争点は、「本当にニセモノだったのか?」という点です。

南京博物院側は、「1960年代の鑑定で偽物と断定され、当時のルールに従って合法的に外部へ払い下げた(売却した)」と主張しています。しかし、その「ニセモノ」が現在、オークション市場では「国宝級の真作」として扱われ、18億円もの値がついているという矛盾が生じています。

2. 元職員による衝撃の告発

騒動の最中、南京博物院の元職員(実名で活動)がSNS上で衝撃的な告発を行いました。

  • 「前院長が主導し、組織的に文化財を横流ししていた」
  • 「数千点もの国宝が盗まれたり、破損したりしている」
  • 「本物を『ニセモノ』と鑑定して安値で身内に売り、利益を得ていた疑いがある」

この告発動画が拡散されたことで、単なる「管理ミス」ではなく、博物館上層部による「巨大な汚職事件」ではないかという疑念が深まっています。

3. 流出したのは何?

現在、具体的に名前が挙がっているのは以下の作品です。

  • 『江南春』図巻:明代の巨匠・仇英の作品とされるもの。今回の騒動の主役。
  • その他、寄贈された137点のうち、『江南春』を含む5点が行方不明(処分済み)となっていることが判明しています。

世間の反応・公式声明

中国国内では、Weibo(微博)などのSNSを中心に激しい批判が巻き起こっています。

「寄贈者の善意を踏みにじる行為だ」
「6800元で売ったものが8800万元になるなんて、誰が見てもおかしい」
「氷山の一角に過ぎないだろう」

これを受け、中国の文化財行政を統括する国家文物局江蘇省政府は、12月23日までに合同調査チームを立ち上げ、南京博物院への立ち入り調査を開始しました。当局は「違法行為があれば厳正に対処する」と声明を出しています。

まとめ

南京博物院の美術品流出事件は、単なる「紛失」ではなく、博物館の信頼を根底から揺るがすスキャンダルへと発展しています。

  • 現状:博物館側は「手続きは適法だった」と主張する一方、遺族と元職員は「不正な横流し」を主張。
  • 焦点:安値で売却された経緯と、前院長らの関与があったかどうかが調査のポイント。
  • 今後:国家レベルの調査が入ったため、今後さらなる「消えた美術品」が明るみに出る可能性があります。

寄贈された文化財は、国民の共有財産です。その管理が適切に行われていたのか、今後の調査報告が待たれます。

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