「テレビを見る人が減っている」と言われる現代において、テレビショッピング大手「ジャパネットたかた(ジャパネットホールディングス)」が過去最高の売上高を記録したことが話題になっています。
なぜ、逆風とも思える環境下で成長を続けられるのでしょうか。また、掃除機やエアコン以外に一体何を売って利益を上げているのでしょうか。
今回は、ジャパネットが快進撃を続ける「3つの理由」と、意外と知られていない「現在の主力商品」について分かりやすく解説します。
何が起きたのか(過去最高益の事実)
まず、直近で報じられている実績は以下の通りです。
- 売上高:2024年12月期の連結売上高は2,725億円(前年比104億円増)。
- 記録更新:これは創業以来、過去最高の売上高となります。
- 状況:テレビの視聴率は長期的に低下傾向にありますが、ジャパネットの業績は右肩上がりを維持しています。
なぜ売上が伸びているのか?(3つの戦略)
単なる「家電通販」の枠を超えた、緻密なビジネス戦略が成功の要因です。
1. 「モノ」から「コト」へ:クルーズ旅行の大ヒット
現在のジャパネットを牽引している最大の要因の一つが「クルーズ旅行事業」です。
- 全船貸切:海外の豪華客船(MSCベリッシマなど)をジャパネットが「丸ごと一隻」チャーターします。
- 日本一周プラン:パスポート不要で、船内での食事やドリンクも込み(オールインクルーシブ)という分かりやすいパッケージが大ヒット。
- ターゲット合致:時間とお金に余裕があるシニア層のニーズに完璧にマッチし、年間売上数百億円規模の柱に成長しています。
2. 「選び疲れ」をなくす:徹底的な絞り込み戦略
Amazonや楽天市場が「何でも売る(数億点)」のに対し、ジャパネットは真逆の戦略をとっています。
- 商品数を10分の1以下に:かつて約8,500点あった取扱商品を、現在は数百点レベルまで削減しました。
- 迷わせない:「掃除機ならこれが一番いいです」と1つに絞って提案することで、自分で選ぶのが面倒・難しいと感じる層(特に高齢者)の心を掴んでいます。
- 効率化:商品を絞ることで、大量仕入れによる安値の実現や、コールセンターの知識集中、即日配送などのサービス品質向上に繋げています。
3. 面倒ごとも引き受ける「設置・下取り」
家電量販店やネット通販では「安いけど設置は自分で」「古い家電の処分が面倒」というケースが多々あります。
- 全部おまかせ:ジャパネットは「古いエアコンの取り外し・回収」から「新しい商品の設置・設定」までをセットで販売します。
- スマホも訪問サポート:格安スマホなどは、自宅までスタッフが来て設定してくれるサービスを展開しており、「デジタル機器が苦手な層」のライフラインとなっています。
ジャパネットってどんなものを売っているの?
かつての「カメラ・パソコン」のイメージとは異なり、現在は生活全般を支えるラインナップになっています。
主力カテゴリ一覧
- 生活家電(定番)
- エアコン、冷蔵庫、洗濯機(設置・下取り込みが強み)
- 掃除機(ダイソンや日立などの高機能モデル)
- 炊飯器、電子レンジ
- 体験・サービス(急成長)
- 豪華客船クルーズ旅行(日本一周など)
- ウォーターサーバー(富士山の天然水)
- グルメ定期便(全国の特産品が毎月届く)
- その他
- 寝具(羽毛布団、マットレス)
- 健康器具、マッサージチェア
- スマートフォン、リフォーム(お風呂・トイレ・キッチン)
まとめ
ジャパネットがテレビ離れの中で過去最高売上を記録した理由は、以下の点に集約されます。
- 「家電を売る会社」から「生活の楽しみ(旅行・食)を提案する会社」へ変貌したこと。
- 商品を極限まで絞り込み、「選ぶストレス」を解消したこと。
- 設置や設定まで含めた「面倒くささの解消」で、シニア層の圧倒的な支持を得ていること。
単に商品を並べるのではなく、「それを買った後の生活」や「安心感」をセットで提供している点が、他の通販サイトとの決定的な違いと言えるでしょう。
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