こんにちは、Webライターの村上陽介です。「YouTubeを見ていたら、有吉弘行さんが逮捕されたっていう広告が出てきてビックリした!」「あれって本物なの? なんであんな広告が表示されるの?」そんな疑問や不安を感じている方もいらっしゃるのではないでしょうか。
今回は、最近SNSでも話題になっているこの偽広告の正体と、その裏にあるカラクリについて、元プログラマーの視点から分かりやすく徹底解剖していきます。
YouTubeで有吉弘行「逮捕」の怪広告が急増中!一体何が?
最近、YouTubeを閲覧していると「有吉弘行が法廷で逮捕」といった、非常にショッキングな広告を目にする機会が増えているようです。まずは、この広告がどのようなものなのか、具体的な内容と拡散の状況を見ていきましょう。
「有吉弘行が法廷で逮捕」広告の具体的な内容

この広告は、人気タレントの有吉弘行さんが法廷で逮捕されたかのような、衝撃的な見出しと画像を使用しているのが特徴です。多くの場合、ニュース記事のような体裁を装っており、一見すると本物の報道と見間違えてしまうかもしれません。
さらに悪質なケースでは、広告に使われている画像がAI生成画像である可能性も指摘されています。これにより、より巧妙に、そして低コストで虚偽の情報を拡散しようとしているのかもしれませんね。
以下の別パターンも確認しました。




いつから?目撃情報と拡散の状況(NHKロゴの悪用も)

SNS、特にX(旧Twitter)では、2025年5月中旬頃からこの広告に関する目撃情報が急増しています。ユーザーからは「またこの手の広告か」「いい加減にしてほしい」といった困惑や怒りの声が多数上がっています。
特に悪質なのは、広告画像内にNHKのロゴを模倣したマークを無断で使用している点です。これにより、公共放送の報道であるかのように誤認させ、広告の信頼性を高めようとする意図が見え隠れします。以前には、同様の手口で「西村博之(ひろゆき)氏が逮捕された」という偽広告も出回っており、その手口が使い回されている可能性が高いです。
この広告は嘘?デマ?広告の「正体」と目的を考察
さて、皆さんが最も気になっているのは「この広告は本当なのか?」という点でしょう。結論から申し上げると、これは完全なフェイク広告であり、悪質なデマ情報です。では、なぜこのような広告が出回るのでしょうか。その目的と広告主について考察します。
有吉弘行「逮捕」は事実無根!完全なフェイク広告
有吉弘行さんが逮捕されたという事実は一切ありません。所属事務所である太田プロダクションの公式サイトや公式SNS、そして有吉さん本人のSNSなどを確認しましたが、現時点(2025年6月)でそのような情報や、この広告に対する公式な声明・注意喚起は確認されていません。
過去にも、著名人の名前を無断で使用した同様のフェイク広告は多数存在しており、今回もその一つと言えるでしょう。
なぜこんな広告を?考えられる配信側の目的とは
では、一体何のためにこのような悪質な広告を配信するのでしょうか。考えられる主な目的は以下の通りです。
- フィッシング詐欺: 偽サイトに誘導し、個人情報(ID、パスワード、クレジットカード情報など)を盗み取る。
- 不正な利益誘導: 質の低い情報商材を高額で販売したり、不要なサービスへ登録させたりする。
- マルウェアの拡散: 広告のリンク先で、ウイルスなどの悪意のあるソフトウェアをダウンロードさせようとする。
いずれにしても、ユーザーを騙して何らかの不利益を与えようとする悪質な意図があることは間違いありません。
広告主はどこ?インド企業など海外からの配信か
こうした広告の厄介な点の一つが、広告主の特定が難しいことです。SNSの報告によれば、以前の西村博之氏の偽広告では、広告主情報としてインドの会社名が表示されるケースがあったようです。
なぜ?YouTubeで悪質・不審な広告が表示されるカラクリ
「そもそも、なぜYouTubeのような大きなプラットフォームで、こんな怪しい広告が表示されるの?」と疑問に思う方も多いでしょう。ここでは、その背景にあるYouTube広告の仕組みと課題について解説します。
YouTube広告の仕組みと審査体制の現状
YouTube広告は、出稿される際にGoogleの広告ポリシーに基づいた審査を受けます。この審査は主に自動システムによって行われ、明らかな規約違反や悪質なコンテンツは排除される仕組みになっています。
しかし、審査をすり抜ける手口も巧妙化しています。例えば、審査時は問題のない内容で広告を通過させ、その後でリンク先のコンテンツを悪質なものに差し替えるといった手口です。また、正規の広告主のアカウントが乗っ取られ、意図せず悪質な広告配信に利用されてしまうケースも報告されています。
海外からの広告配信と規制の難しさ
前述の通り、これらの悪質な広告は海外の事業体から配信されているケースが多く見られます。そうなると、日本の法律や規制が直接及びにくく、対応が難しくなるのが実情です。
プラットフォーム側も対策を講じてはいますが、世界中から配信される膨大な数の広告をリアルタイムで監視し、全ての問題を未然に防ぐことには限界があると言わざるを得ません。結果として、ユーザーが悪質な広告に遭遇してしまうリスクが残ってしまっているのです。
まとめ:怪しい広告に騙されないために私たちができること
今回は、YouTubeで表示される「有吉弘行逮捕」という偽広告の正体と、その背景にあるカラクリについて解説してきました。残念ながら、こうした悪質な広告を完全に無くすことは難しいのが現状です。だからこそ、私たちユーザー一人ひとりが情報リテラシーを高め、自衛する意識を持つことが非常に重要になってきます。
この記事が、皆さんが怪しい広告に騙されず、安心してYouTubeを楽しむための一助となれば幸いです。