お笑いトリオ「ぱーてぃーちゃん」のツッコミ担当として人気急上昇中のすがちゃん最高No.1。自由奔放なギャル2人を従える彼の華麗なツッコミに、多くの視聴者が魅了されています。
しかし、そんな彼の過去には、想像を超える波乱万丈な人生が隠されていました。中学1年生から一人暮らしを始めたという衝撃の事実や、個性的すぎる家族との暮らしなど、すがちゃんの知られざる生い立ちに迫ります。
3歳で母と死別、個性的すぎる家族との山形生活
1991年、東京で生まれたすがちゃん。しかし、その幸せな日々は長く続きませんでした。母親は病気で、出産すると危険だと言われながらもすがちゃんを産んでくれたそうです。そんな母親とも、わずか3歳で死別。その後、父親の故郷である山形市に引っ越し、父親、父の姉(伯母)、祖父母との5人暮らしが始まりました。
ここで、すがちゃんを取り巻く個性的な家族たちが登場します。まず父親は、すがちゃんいわく「大暴れ人間」。酒、ギャンブル、女性が大好きで、家にはあまり帰ってこない豪快な人物でした。一方、祖母は地元で有名な「ヤバイ人」。例えば、トイレは1日3回までしか流してはいけないという奇妙なルールを設けたり、食器を水で洗わずに舐めて「洗う」という衝撃的な習慣を持っていました。
すがちゃんは笑いながらこう振り返ります。「ばあちゃんの食器の洗い方を見たときは、『僕はこんな生活を送っていたのか』と思って、絶望しましたね(笑)」
驚きの一人暮らし開始!中学1年生で始まった自立の日々
そんな奇妙な家族との生活も、すがちゃんが中学1年生になる頃には大きく変わります。小学3年頃に父親が家を離れ、小学5年で母親代わりだった伯母が東京へ転居。その後、祖父が亡くなり、中学入学直後には祖母も施設に入所することに。気がつけば、すがちゃんは中学1年生にして一人暮らしをすることになったのです。
「当時は寂しいとか、つらいとかより、自由になった開放感がありました」とすがちゃん。しかし、一人暮らしの事実は同級生には隠していたといいます。「隠した方が、影があってカッコいいと思って(笑)」
一人暮らしを続けるため、すがちゃんは様々な工夫をしました。友達の家に遊びに行っては、その家のお母さんが家事をする様子を盗み見て洗濯や料理の仕方を学んだそうです。また、三者面談を回避するために、お金持ちのフリをして「親が忙しくて来られない」と言い訳することもあったとか。
生きる術としてのお笑い〜孤独を乗り越えるツッコミ力〜
そんな孤独な日々を乗り越える中で、すがちゃんはお笑いと出会います。「モテるために面白くなろうと思って、テレビをよく見ていました」と語るすがちゃん。特に島田紳助に憧れ、話し方や例えツッコミを真似したそうです。
また、家族の奇妙な行動へのツッコミが、生活を楽にしてくれたとも語ります。「ツッコんでいる時点でしんどさを抱えないじゃないですか。例えば、『俺、(中1で)一人暮らしかい!』って思っていると、楽でしたね」
現在、人気芸人として活躍するすがちゃんですが、父親への思いは今も強く残っているようです。3年前に亡くなった父親は、最期まで豪快な性格を保ち、亡くなる前日にはすがちゃんに「カッコいい生き方をしろ」と語ったそうです。
「良い父親だったとは到底言えませんが、『すがちゃんさいこうナンバーワン』って、俺にとってはずっとおやじのことです」と、すがちゃんは父への複雑な思いを語ります。
父との複雑な絆〜最期に語られた「カッコいい生き方」〜
すがちゃんの人生に大きな影響を与えた父親は、まさに破天荒そのものでした。「大暴れ人間」と呼ばれた父は、ゴールドの革パンツで現れたり、知らない人を家に連れ帰ったりと、常識にとらわれない生き方をしていました。
「親父は過去の話をしない人で、自分がイケてた話しかしないんです(笑)」とすがちゃんは振り返ります。そんな父親に対し、すがちゃんは複雑な思いを抱えていました。思春期には恥ずかしさを感じつつも、どこか憧れの気持ちもあったといいます。
父親の生き方は、すがちゃんの芸風にも影響を与えています。「昔からかっこいいものへの憧れがあった」というすがちゃん。その原点には、父親の姿があったのかもしれません。
父親との最後の対面は、病院のベッドの上でした。最期まで豪快な父は、看護師を「ナンパ」しながらも、すがちゃんに向かって真剣な表情で語りかけました。
「俺はよ、ほんと好き勝手、生きてきたけどよ。自分がカッコいいと思ったことだけ、信じてやってきた。だからおまえもナンバーワンっていう、その名前にふさわしいカッコいい生き方をしろ」
この言葉は、すがちゃんの心に深く刻まれました。「良い父親だったとは到底言えませんが、『すがちゃんさいこうナンバーワン』って、俺にとってはずっとおやじのことです」と、すがちゃんは父への思いを語ります。
芸人すがちゃん最高No.1の誕生と現在
2021年に結成された「ぱーてぃーちゃん」で、すがちゃんは奔放なギャル2人をまとめるキザなギャル男として人気を博しています。トリオの特徴的な衣装は、すがちゃんのアイデアから生まれました。「売れるまではアニメキャラみたいになれば一番早い」と考え、3人に信号機の色をイメージした衣装を採用したのです。
すがちゃんの「ツッコミ力」は、過去の経験から培われたものです。「ツッコミ力が高いと生活が楽になる」と語るすがちゃん。困難な状況でも、ユーモアを見出すことで乗り越えてきました。
その独特のツッコミスタイルは、相手を下げないことが特徴です。「誰かの良いところを見つけて、肯定的なことを言う」というスタイルは、多くの視聴者の心を掴んでいます。
芸人としての目標について、すがちゃんは「オリエンタルラジオの藤森慎吾さんとキングコングの西野亮廣さんと南海キャンディーズの山里亮太さんを合わせたアルティメット・パーフェクト芸人になりたい」と語ります。ツッコミ力を活かしつつ、MCとしての活躍も視野に入れているようです。
また、自身の経験を活かし、孤独を感じている人々に笑いを届けたいという思いも強いです。「カッコいい人の周りには人が集まってくる。だから孤独じゃなくなる」というメッセージには、すがちゃん自身の経験が反映されています。
波乱万丈な人生を歩んできたすがちゃん最高No.1。その経験を糧に、これからも多くの人々に笑顔と勇気を届けていくことでしょう。テレビやライブステージでの彼の活躍が、今から楽しみです。
孤独な子どもたちへのメッセージ
波乱万丈な人生を歩んできたすがちゃんは、現在孤独を感じている子どもたちへこんなメッセージを送ります。
「今のつらさや悲しみは、未来の自分の影をつくってくれます。いつか誰かと、笑い話や思い出話として分かち合える日が来ることを楽しみにしながら、できるなら孤独に酔いしれてみてください。影がある人は、色気があって、カッコいい。カッコいい人の周りには人が集まってくるから、孤独じゃなくなる。そのための準備期間と思ってほしいです」
笑いで孤独を乗り越え、今や多くの人を笑顔にするすがちゃん最高No.1。彼の言葉には、困難を経験したからこその重みがあります。これからも彼の活躍から目が離せません!