「私も…」涙の告白。職場のセクハラ、なぜ泣き寝入り?

※当サイトはアフィリエイト広告を利用しています。
出来事
スポンサーリンク

最近のニュースを見て、「これ、昔の私だ…」「今まさに同じようなことで悩んでる…」と感じた方、いらっしゃるかもしれませんね。職場で受けるセクハラやパワハラ。本当にツラい経験なのに、なぜか声を上げられず、「泣き寝入り」してしまった…そんな経験を持つ人は、実は少なくないんです。

この記事では、心理学を学んだライター水野が、なぜ私たちがハラスメントに対して声を上げにくくなってしまうのか、その心のブレーキになっているものを探っていきます。

そして、もし今あなたがツラい状況にいるなら、自分を守るために何ができるのか、具体的なステップも一緒に見ていきましょう。この記事を読み終わる頃には、少し心が軽くなって、「私にもできることがあるかも」と思えるヒントが見つかるかもしれません。

中居さん問題で「私も…」の声。職場のハラスメント、今も昔もツラい現実

今回の中居正広さんと元アナウンサーの方のニュース、大きな話題になりましたよね。このニュースを受けて、ネット上では「他人事じゃない」「私も同じような経験がある」といった声がたくさん上がっています。それは、職場でのハラスメントが、残念ながら今も昔も、多くの人にとって身近な問題だからなのかもしれません。

ニュースコメント欄に溢れる「共感」と「悔しさ」【経験者たちの声】

ちょっとだけ、ネットの声を見てみましょうか。 ニュースのコメント欄やX(旧Twitter)を見ると、「#MeToo(ミートゥー:私も、という意味で性被害を告白する運動)」というハッシュタグと共に、勇気を出して自身の経験を語る人たちがいます。

「あの時、悔しかったけど何も言えなかった」「泣き寝入りするしかなかった」という声。そこには、立場の弱い人が声を上げにくい「権力構造」への指摘や、「被害を訴えたら、逆に自分が悪く言われるんじゃないか(被害者非難)」という不安の声もたくさん見られました。

読んでいて、胸がぎゅっとなりますよね…。

昔は当たり前だった?「#MeToo」で変わった意識と、まだ残る壁

ひと昔前は、「これくらい普通」「指導の一環だよ」なんて、ハラスメントが見過ごされたり、軽く扱われたりすることも少なくありませんでした。あなたも、「そんな時代もあったよね」と思い当たるかもしれません。

でも、#MeToo運動などをきっかけに、社会全体の意識は確実に変わってきています。「それ、ハラスメントですよ!」と声を上げやすくなったし、法律も変わってきています。たとえば、2020年からは会社に対してパワハラを防ぐための対策をとることが義務付けられるようになりました(中小企業は2022年から)。これは大きな進歩ですよね。

ただ、残念ながら、まだ「昔の常識」が根強く残っている職場もあるようです。法律やルールができても、実際に運用する人たちの意識が変わらなければ、本当の意味での解決には時間がかかるのかもしれません。

なぜ?「泣き寝入り」してしまう3つの心理的ブレーキ【経験者目線】

「おかしい」「やめてほしい」と思っていても、なかなか行動に移せない…。それって、心が自然とブレーキをかけてしまっているからかもしれません。ここでは、経験者の声も参考にしながら、その「心理的なブレーキ」を3つ、一緒に見ていきましょう。

ブレーキ1:「私がガマンすれば丸く収まる…」自己犠牲のワナ

「ここで私が騒いだら、場の空気が悪くなるかも」「私が少し我慢すれば、きっと大丈夫…」。そんな風に、自分を犠牲にしてしまうこと、ありませんか?

これは、「波風を立てたくない」という気持ちや、「もしかしたら、自分にも悪いところがあったのかも…」と自分を責めてしまう心理(自己責任感)が働いているのかもしれません。

でも、ハラスメントは決してあなたのせいではありません。あなたが我慢することで、問題が解決することは、残念ながらほとんどないんです。

ブレーキ2:「どうせ誰も助けてくれない…」会社や同僚への不信感

「上司に相談しても、ちゃんと取り合ってくれるかな…」「同僚に話したら、変な噂を立てられるかも…」。そんな不安から、誰にも相談できず、一人で抱え込んでしまうケースも多いようです。

これは、過去の経験から会社や周りの人を信用できなくなっていたり(不信感)、「どうせ言っても無駄だ」と諦めてしまったり(孤立感・諦め)している状態かもしれません。

信頼できる人がいないと感じると、声を上げる勇気を持つのは、とても難しくなりますよね。

ブレーキ3:「証拠がないし、言っても無駄…」立証の難しさと諦め

「言った言わないの話になっちゃう」「証拠がないと、信じてもらえないんじゃないか…」。ハラスメントは密室で行われることも多く、客観的な「証拠」、つまり何があったかを示す記録が残りにくいことがあります。

どうやって証明すればいいか分からない、という不安や、「証拠がないなら訴えても無駄だ」という諦めの気持ちが、行動をためらわせる大きなブレーキになっているようです。

たしかに、証拠集めは簡単ではありませんが、諦める前にできることもあるんですよ。

もう我慢しない!後悔しないためのハラスメント対処法【3ステップ】

もし今、あなたがツラい状況にいるなら、決して一人で抱え込まないでください。ここでは、自分を守るためにできることを、具体的な3つのステップでご紹介しますね。

ステップ1:まずは記録!「いつ・どこで・誰に・何をされたか」証拠メモ術

「証拠がない…」と諦める前に、まずは「記録」を始めましょう。難しく考えなくて大丈夫。「何があったか分かる記録」を残すことが大切なんです。

具体的にどんなものが証拠になりうるか、いくつか挙げてみますね。

  • 録音・録画: もし可能なら、会話を録音したり、状況を録画したりする。スマホの録音機能などでもOK。
  • メール・チャット履歴: 加害者とのやり取りが残っていれば、必ず保存・バックアップ。スクリーンショットも有効です。
  • 日記・メモ: いつ、どこで、誰に、何を言われたか、何をされたか、その時どう感じたか、できるだけ詳しく書き留める。手書きでも、スマホのメモ帳でも大丈夫。
  • 診断書: もし心や体に不調を感じたら、お医者さんに相談して診断書をもらう。
  • 同僚の証言: 見ていた人や、同じような経験をした人がいれば、協力をお願いしてみる。(ただし、無理強いは禁物です)

大切なのは、「継続すること」。小さなことでもメモに残す習慣をつけると、後で大きな助けになることがありますよ。

ステップ2:一人で抱えないで!頼れる無料相談窓口リスト【厳選】

一人で悩んでいると、どんどん視野が狭くなってしまうことがあります。そんな時は、外部の専門機関に相談してみましょう。無料で相談できる窓口もたくさんあるんですよ。

  • 総合労働相談コーナー(厚生労働省): 全国の労働局や労働基準監督署内にあり、予約不要で直接または電話で相談できます。パワハラだけでなく、解雇やいじめなど、働く上での様々な悩みに対応してくれます。
  • ハラスメント悩み相談室(厚生労働省): メールやSNS(LINE)で気軽に相談できます。匿名OKなので、「まずは話を聞いてほしい」という時にぴったり。就活中のハラスメントや、お客様からの迷惑行為(カスタマーハラスメント)にも対応しています。
  • 法テラス(日本司法支援センター): 法的なトラブルについて、無料で情報提供や相談窓口の案内をしてくれます。「弁護士さんに相談すべき?」と迷った時に頼りになります。
  • NPO法人 全国女性シェルターネット: 女性のための相談窓口。ハラスメントだけでなく、DV(ドメスティック・バイオレンス)など、女性が抱える様々な問題に対応しています。

ここに挙げた以外にも、自治体やNPOなどが相談窓口を設けている場合があります。自分に合った相談先を見つけることが大切ですよ。

ステップ3:伝える?伝えない?冷静に考えるための判断基準と伝え方のコツ

証拠を集め、相談もした上で、「会社に伝えよう」と決めた場合。あるいは、「今はまだ伝えないでおこう」と判断する場合。どちらの選択にも、メリットとデメリットがあります。

会社に伝える場合は、人事部やコンプライアンス窓口(企業のルールを守るための部署)に相談するのが一般的です。伝える際は、感情的にならず、記録した事実(いつ、どこで、誰が、何をしたか)を具体的に、冷静に話すことが大切です。

ただ、伝えることで状況が悪化するリスクがないか、信頼できる窓口か、などを慎重に見極める必要もあります。ステップ2で相談した窓口の担当者にもアドバイスをもらいながら、どうするのが自分にとって一番良いか、冷静に考えてみましょう。

【体験談から学ぶ】声を上げた後のリアルと、自分を守るために本当に大切なこと

勇気を出して声を上げても、「その後どうなるんだろう…」という不安は、どうしてもつきまといますよね。特に、「仕返しされたらどうしよう(報復)」という心配は、多くの方が感じることだと思います。

「報復が怖い…」その不安とどう向き合う?

報復を恐れる気持ちは、決してあなたがおかしいわけではありません。とても自然な感情です。

もし会社に伝える場合は、「報復行為は許されない」ということを会社側にもしっかり認識してもらうことが大切ですし、万が一、不当な扱いを受けた場合は、すぐに相談窓口や弁護士さんに相談しましょう。一人で戦おうとせず、専門家の力を借りることが、自分を守る上でとても重要になります。

失ったものは戻らない、でも「行動してよかった」と思えるために

ハラスメントによって受けた心の傷は、すぐには癒えないかもしれません。失った信頼や時間が戻ってくるわけでもありません。それでも、勇気を出して行動した人たちの中には、「言うべきことを言えてスッキリした」「自分と同じような思いをする人を減らしたい」「行動したことで、少し前に進めた気がする」と感じている人もいます。

大切なのは、あなたがこれ以上傷つかず、自分らしくいられる環境を取り戻すこと。そのために行動することは、決して間違っていません。たとえ時間がかかったとしても、「あの時、行動してよかった」と思える未来がきっと来るはずです。

まとめ:ツラい経験を力に。ハラスメントのない未来へ私たちができること

今回は、職場のハラスメントで「泣き寝入り」してしまう心理的な背景と、自分を守るための具体的なステップについて見てきました。

ハラスメントは、個人の問題だけでなく、会社や社会全体の意識、そして「見て見ぬふり」をしてしまう周りの環境も関係しています。もしあなたが今、ツラい状況にいるなら、どうか一人で抱え込まず、頼れる誰かや専門機関に相談してください。そして、もしあなたの周りで誰かが悩んでいたら、「大丈夫?」と声をかけられる、そんな温かい関係性を築いていけたら素敵ですよね。

この記事が、少しでもあなたの心を軽くし、次の一歩を踏み出すきっかけになれば、とても嬉しいです。


📌 水野 恵理|心理学専攻 / フリーライター 大学で心理学を学び、人の心の動きやコミュニケーションに関心を持つ。現在はフリーライターとして、ライフスタイルや人間関係、エンタメなど、日常に寄り添うテーマを中心に執筆中。読者の心に温かく響くような、分かりやすい記事を心がけている。

タイトルとURLをコピーしました