2024年9月2日、ノンフィクション作家として活躍していた佐々涼子さんが、56歳で永眠されたという悲しいニュースが報じられました。
本記事では、佐々さんの人生と、彼女を支えた家族について詳しく解説します。
佐々涼子さん、56歳で永眠…その波瀾万丈な人生とは
佐々涼子さんは、専業主婦から39歳でライターデビューという異色の経歴を持つ作家でした。その人生は、まさに彼女が描いてきたノンフィクション作品のように、感動と驚きに満ちています。
専業主婦から人気ノンフィクション作家へ
佐々涼子さん（本名：渡辺有美子）は、神奈川県横浜市出身。早稲田大学法学部を卒業後、結婚と同時に専業主婦の道を歩みました。2人の子育てをしながら、夫の転勤に合わせて各地を転々とする生活を送っていました。
39歳でライターズスクールに入学し、フリーライターとしてのキャリアをスタート。その後、2012年に『エンジェルフライト 国際霊柩送還士』で第10回開高健ノンフィクション賞を受賞し、一躍注目を集めます。
以来、『紙つなげ！ 彼らが本の紙を造っている 再生・日本製紙石巻工場』や『エンド・オブ・ライフ』など、多くの話題作を世に送り出しました。
闘病生活と最期の日々
2022年11月下旬、佐々さんは持病の頭痛が悪化し、診察の結果、脳腫瘍が見つかりました。
摘出手術を受けた後も闘病を続けながら執筆活動を続けていました。しかし、2024年9月1日午後4時8分、悪性脳腫瘍のため、自宅にて56歳の若さで逝去されました。
佐々涼子さんを支えた夫、渡邉健夫さんとの絆
佐々涼子さんの人生を支えた最も重要な人物、それが夫の渡邉健夫さんです。二人の歩みは、まさに人生の伴侶としての理想的な姿を体現しているといえるでしょう。
大学卒業と同時に結婚、転勤族の妻として
佐々さんの夫は渡邉健夫さん。佐々さんが早稲田大学を卒業すると同時に結婚しました。渡邉さんは2023年時点で54歳とのことで、佐々さんとほぼ同年代だったようです。
会社員として働く渡邉さんの転勤に合わせて、佐々さんは各地を転々とする生活を送りました。この経験が、後の佐々さんの作家活動に大きな影響を与えたのかもしれません。
闘病を支えた最愛の伴侶
佐々さんが脳腫瘍と診断された際、渡邉さんは単身赴任先のインドネシアから急きょ帰国。以来、佐々さんの闘病生活を献身的に支えました。
毎日の通院に付き添い、電車の中では転倒を防ぐために手を握り歩きました。渡邉さんはインタビューで「この年齢になって、夫婦でゆっくり手をつないで歩く時間ができるとは思いませんでした」と照れ笑いで語ったそうです。困難な状況の中でも、二人の愛情の深さが伝わってきますね。
佐々涼子さんの宝物、2人の息子たち
佐々涼子さんにとって、最大の宝物は2人の息子たちでした。彼女の作品に垣間見える家族愛は、実際の生活でも深く息づいていたようです。
長男・海斗さんとその家族
佐々さんには2人の息子がいました。長男の海斗さんは既に結婚し、佐々さんにお孫さんもいたそうです。
海斗さん一家は毎週のように実家に遊びに来ていたとのこと。佐々さんにとって、家族との時間は大切な癒しだったのでしょう。
手術に立ち会った次男
次男の名前は公表されていませんが、佐々さんの手術に立ち会うなど、母を支えていたことがわかっています。佐々さんは手術直前、次男に「どうしても言い残しておきたいこと」があったそうです。母と息子の深い絆が感じられますね。
佐々涼子さんの56年の人生は、家族との愛に満ちたものだったようです。彼女の作品を通じて多くの人々に感動を与え、そして最期まで愛する家族に見守られながら旅立たれました。心よりご冥福をお祈りいたします。
