スポーツクライミングで世界的な活躍を見せる森秋彩選手。2024年パリオリンピックの日本代表として注目を集める彼女ですが、実は現役の大学生でもあります。
今回は、森秋彩選手の大学と所属学部に焦点を当て、彼女の学生生活について詳しく見ていきましょう。
森秋彩の大学と学部とは?
森秋彩選手は、スポーツ科学の分野で高い評価を受けている筑波大学に在学中です。彼女が選んだ学部と、その選択理由に迫ります。
森秋彩は筑波大学に進学
森秋彩選手が進学したのは、筑波大学です。筑波大学は、茨城県つくば市にある国立大学で、スポーツ科学の分野で高い評価を受けている大学として知られています。1973年に設立された比較的新しい大学ですが、その革新的な教育システムと研究成果で急速に評価を高めてきました。
特筆すべきは、森秋彩選手の父親である森正夫さんが、筑波大学大学院数理物質科学研究科物理学専攻の准教授を務めているという点です。父親が同じ大学に勤務しているという環境は、森選手の大学生活や学業面でのサポートに大きな影響を与えているかもしれません。
特に体育・スポーツ科学の分野では、日本を代表する教育研究機関として認められており、多くのトップアスリートや指導者を輩出しています。森選手も、この充実した環境に惹かれて筑波大学を選んだのでしょう。
森秋彩の学部は体育専門学群に所属
森選手が所属しているのは、筑波大学の体育専門学群です。この学群は、スポーツ科学や体育学を専門的に学ぶことができる学部で、多くのトップアスリートが学んでいることでも有名です。
体育専門学群は、スポーツ医学、スポーツ心理学、バイオメカニクスなど、スポーツに関する幅広い分野を学ぶことができます。また、実技と理論を融合させた独自のカリキュラムが特徴で、学生はアスリートとしての技能を磨きながら、同時にスポーツに関する深い知識を身につけることができます。
森選手にとっては、クライミング選手としてのキャリアを追求しながら、スポーツ科学の知識を得られる理想的な環境だと言えるでしょう。
森秋彩が大学進学した理由とは
森選手が大学進学を決めた理由について、こんなコメントを残しています。
「プロになってそれを仕事にして生活するとなると、やっぱり成績を気にしてしまったりすると思います。成績が直接お金にも関わってくるから、いい成績を残さないと、と考えてしまいます。そっちが軸になるのが嫌でした。それよりも、両立してアスリートをやりたいなと思いましたし、一回大学に行って、いろいろな考え方や幅広い知識、視点の幅広さを手に入れたほうがいい選手になれるんじゃないかと考えました。」
このコメントからは、森選手の深い洞察力が感じられます。単にプロ選手として成功するだけでなく、幅広い知識と視野を持つことで、より優れたアスリートになりたいという彼女の意志が伝わってきます。
また、大学進学を選んだ背景には、長期的なキャリアプランも影響しているようです。森選手は将来、教職に就くことも視野に入れており、大学での学びがその準備にもなると考えたのでしょう。
森秋彩は体育専門学群で何を学んでいる?
森秋彩選手は、体育専門学群で多岐にわたる分野を学んでいます。スポーツ科学の基礎から応用まで、幅広い知識を吸収しながら、それをクライミングに活かす努力を続けています。
スポーツに関する多様な学問分野を学ぶ
体育専門学群では、スポーツに関連する様々な分野を学ぶことができます。森選手は次のように語っています。
「最初はスポーツバイオメカニクスを学びたいと思っていたけれど、それ以外もすごく楽しくて、心理学や経済学、倫理学、いろいろな分野を学んでいます。スポーツというのは、今まで自分が考えていたよりも何十倍もいろいろな意味や社会の中での働きかけがあったんだなと思いました。」
この言葉からは、森選手が大学での学びを通じて、スポーツの持つ多面的な価値や社会的影響力を深く理解するようになったことがうかがえます。
スポーツバイオメカニクスだけでなく、心理学、経済学、倫理学など、幅広い分野を学ぶことで、スポーツを多角的に捉える視点を養っているのでしょう。
教職課程の履修も!将来は教師?
森選手は、体育専門学群で学びながら、教職課程も履修しているそうです。将来は中高の保健体育の教師になることも視野に入れているのかもしれません。
「中高の保健体育の免許は取る予定なので教師になるのもひとつの選択肢です。そのなかでクライミングとは、ずっと付き合っていきたいですね」
この発言からは、森選手が競技生活後のキャリアも見据えて学んでいることがわかります。クライミングの経験を活かしつつ、次世代の育成にも携わりたいという彼女の思いが感じられます。
競技と学業の両立はどうやってる?
大学生活と競技の両立は簡単ではありません。森選手はどのように両立しているのでしょうか?
「どちらも中途半端になっちゃうのが一番良くないと思います。だいたい朝の8時半から午後4時半くらいまでは授業が詰まっているので、その間はクライミングのことは考えず、勉強のことだけを考えています。家に帰ってきてからはクライミングのことだけを考える。メリハリ、オンオフが大事だと思っています。」
徹底したメリハリをつけることで、両立を図っているんですね。
体育専門学群でどんな研究をしてる?
森選手は、体育専門学群での学びを競技にも活かしています。例えば、自身の弱点であるダイナミックな動きについて、スポーツバイオメカニクスの観点から分析を行ったそうです。
「体の至るところにシールを付けて映像を撮り、成功時と失敗時のデータをいっぱい取って、0.03秒ずつくらいに細分化して体のそれぞれの部分の動きと全体の動きの関係を調べました。比較すると、初速や壁と腰の距離に違いがあり、また上半身と下半身の連動性にズレがあることがわかったので、そこを意識して練習するようになったら実際に改善することができたんです。」
このように、学問と競技を密接に結びつけて研究を行っているのも、体育専門学群ならではの特徴と言えるでしょう。
まとめ
2024年のパリオリンピックに向けて、ますます期待が高まる森秋彩選手。彼女は競技生活だけでなく、その先の人生も見据えています。
「一生でクライミングを楽しんでいくこと」が最大の目標だという森選手。オリンピックはその通過点に過ぎないと考えているそうです。筑波大学体育専門学群での学びを活かしながら、長くクライミングと関わっていきたいという思いが伝わってきますね。
文武両道で進化を続ける森秋彩選手。彼女の今後の活躍から目が離せません!