2024年のNHK大河ドラマ「光る君へ」に出演しているdaikiさんについてご存知ですか?彼は軟骨無形成症という病気を抱えながらも、ダンサーとして輝かしい活躍を続けています。本記事では、daikiさんの生い立ちやダンサーとしてのキャリア、大河ドラマでの役柄について詳しく紹介します。
光る君へに出演したdaikiさんとは誰?
daikiさんは、1994年生まれのダンサーで、本名は西村大樹さんです。軟骨無形成症という先天性疾患を抱えており、身長が128センチと非常に低いことが特徴です。しかし、その小さな体を「ブランド」として捉え、ポジティブに生きる姿勢が多くの人に勇気を与えています。
大河ドラマ「光る君へ」でのdaikiさんの役柄
2024年のNHK大河ドラマ「光る君へ」で、daikiさんはユースケ・サンタマリアさんが演じる安倍晴明の従者、須麻流(すまる)役を演じています。須麻流は晴明を陰で支える重要なキャラクターであり、daikiさんの演技が視聴者から高く評価されています。制作統括の内田ゆきさんも「視線のお芝居が効いていて、キラリと光る存在感が素晴らしい」と絶賛しています。
実は演技未経験のdaikiさんがオーディションに挑戦したのは、障害者専門の芸能事務所からの勧めでした。自身のダンスの経験が、表現力や自己表現のスキルとして役立ったといいます。制作陣からは、ダンスのキャリアからくる「自分を表現したい」という強い思いとスキルが評価されました。
daikiさんの生い立ちと背景
daikiさんは小学4年生の時、自分の体が他の子どもたちと違うことに気づきました。パソコンで「小さい」「着られる服が少ない」などのキーワードで検索をした結果、「軟骨無形成症」という難病に辿り着きました。この病気は、遺伝子の変異が原因で、2万人に1人とされる先天性の難病です。実は、家族はdaikiさんが生まれたときからこの病気を知っていましたが、病気を理由に彼が自分の可能性を制限しないよう、納得できるまで伝えませんでした。
中学2年生の頃、同級生に「気持ち悪い」と言われるなど、外見についての悪口を言われたり避けられたりしていました。そんな中、友人の踊る姿を見てダンスに興味を持ちました。ダンスを始めることで自分の内なる怒りや欲求不満を表現し、解放する手段を見つけたのです。
daikiさんのダンサーとしてキャリア
daikiさんは中学2年生の時にダンスと出会い、米ロサンゼルス発祥の「クランプ」というジャンルにのめり込みました。高校では文化祭で初めて人前でダンスを披露し、観客からのポジティブな反応を受け、自信を深めました。
大学では保健体育の教員免許を取得しましたが、実際に教員として採用されることはありませんでした。実技試験で自身の体ではどうしてもできない技があり、その場で実技を見せられない先生が教壇に立つことは難しいとされました。
しかし、その後も諦めずにダンスを続けていき、現在では障害者と健常者をつなぐダンスチーム「ソーシャルワーカーズ(SWZ)」の代表としても活躍しています。また、2022年にはASIAN DANCE SPORTS GAMESで優勝するなど、輝かしい成果を収めています。
軟骨無形成症とは?
軟骨無形成症は、骨や軟骨の成長に異常が生じる先天性疾患です。発症頻度はおよそ2万人に1人で、遺伝子異常が原因です。具体的には「FGFR3」という遺伝子の変異で、骨の成長に必要なアミノ酸が変化することが明らかになっています。
軟骨無形成症の症状
出生時から明らかな四肢短縮(手足が短い状態)があり、乳児期から低身長が目立ち始めます。治療を受けない場合、最終的な身長は男子で約131cm、女子で約124cmです。他にも、手を広げた際に中指と薬指が離れる「三尖手」、背骨が前方に曲がった状態の「脊柱前弯」、相対的に大きな頭部や突出した額、下顎などが特徴です。
合併症と治療法
身体的特徴から、さまざまな合併症が生じます。乳幼児期には、頭蓋骨の底が狭くなる「大孔狭窄」により脳の呼吸中枢が圧迫される中枢性睡眠時無呼吸や四肢麻痺が現れることがあります。また、反復性中耳炎や難聴も小児期から見られ、脊柱管狭窄が進行するとしびれや歩行障害、排尿障害なども引き起こされます。
現時点で根本的な治療法はありませんが、低身長には成長ホルモンの注射や四肢延長術などが行われます。また、骨の成長を加速させる薬「ボソリチド」も新たな治療法として注目されています。
まとめ:daikiさんの挑戦に勇気をもらう
daikiさんの頑張る姿を見て、私も多くの勇気をもらいました。彼の生き様は、困難に立ち向かう力を教えてくれます。daikiさんの挑戦と努力に、心からの感謝と応援の気持ちを送ります。これからも彼の活躍を応援し続けましょう。彼が目指すインクルーシブな社会が実現する日を心待ちにしています。