どうも、元新聞記者で、現在は社会問題からオタク文化まで幅広く分析しているライターの近藤健太郎です。最近、YouTubeで「有吉弘行さんが逮捕された」なんていう、思わず「え、それ本当？」と二度見してしまうような広告が話題になっているようですね。
ちょっと待ってください、それって放置していて大丈夫なんでしょうか。今回は、こうした偽広告にどう対処すればいいのか、そしてこの手のデマが社会にどんな影響を及ぼすのか、一緒に考えていきましょう。
まずは自衛！YouTubeの不快な広告を減らす具体的な「方法」
さて、日々目にする不快な広告、なんとかならないものかとお嘆きの貴兄姉も多いことでしょう。完全にシャットアウトするのは難しいかもしれませんが、ユーザー側でできる自己防衛策、つまり「方法」はいくつか存在します。ここでは、その具体的なステップを見ていきましょう。
YouTube広告の報告（通報）機能を使ってみよう
まず基本の「き」ですが、YouTubeには広告を報告する機能があります。広告の隅っこにある︙（縦三点）」から、「この広告を報告」といった選択肢を選べば、Googleに問題を通知できます。（注意：ただし出ない場合もあり、その場合はGoogle広告の違反報告フォーム（英語・日本語対応）から通報してください。）
効果はすぐには出ないかもしれませんが、多くのユーザーからの報告が集まれば、プラットフォーム側も対応せざるを得なくなるはずです。
広告のパーソナライズ設定を見直す
YouTube（Google）は、私たちの閲覧履歴などに基づいて広告をパーソナライズ（最適化）しています。この設定を見直すことで、興味のない広告や不快な広告の表示頻度を減らせる可能性があります。
Googleアカウントの広告設定ページから、興味関心に関するトピックをオフにしたり、特定の広告主をブロックしたりできます。手間はかかりますが、自分にとって快適な広告環境を作るための一つの手段ですね。
それでもダメなら？ブラウザ拡張機能という選択肢（注意点も）
「報告してもキリがない！」という場合には、広告ブロック用のブラウザ拡張機能（いわゆるアドブロッカー）を利用するという手もあります。これらはYouTubeだけでなく、様々なウェブサイトの広告を非表示にしてくれる優れものです。
「有吉弘行逮捕」デマ広告がもたらす「影響」とは？
さて、こうした有吉弘行逮捕デマのような虚偽広告は、単に「不快だ」というだけでなく、様々な悪影響を社会に及ぼします。一体どんな影響が考えられるのか、少し掘り下げてみましょう。
有吉弘行さん本人や所属事務所への影響
まず直接的な影響として、名前を勝手に使われた有名人本人や所属事務所のイメージダウンが挙げられます。いくらデマだと分かっていても、何度も目にすれば「何かあったのか？」と勘ぐる人が出てくるかもしれません。
これは、いわば風評被害の一種ですね。対応に追われる手間やコストも馬鹿になりません。
私たちの情報社会への悪影響とは（フェイクニュースの温床？）
より深刻なのは、こうしたデマ広告がフェイクニュースを社会に蔓延させる土壌を作り出してしまうことです。「有名人が逮捕」といったセンセーショナルな情報は拡散しやすく、人々の情報に対する不信感を増大させます。
何が真実で何が嘘なのか、判断がつきにくい情報過多の現代において、これは非常に大きな問題と言えるでしょう。
プラットフォーム側の責任と今後の対策への期待
もちろん、広告を掲載するプラットフォーム側の責任も問われます。現状、多くのプラットフォームは「広告内容の責任は広告主にある」というスタンスですが、悪質な広告を放置し続ければ、プラットフォーム自体の信頼性も揺らぎかねません。
今後は、より迅速で効果的な広告審査システムの導入や、悪質な広告主への厳格な対処が求められますね。AI技術の進化が、逆にこうした問題の解決に役立つ日が来るかもしれません。
根本解決は難しい？迷惑広告といたちごっこが続く背景
「じゃあ、どうしてこんな迷惑広告がなくならないの？」そう思われるのも当然です。実は、この問題の背景には、なかなか一筋縄ではいかない複雑な事情があるんですよね。
広告配信システムの構造的な課題
現在のインターネット広告の多くは、非常に複雑なシステムの上で配信されています。広告主、広告代理店、アドネットワーク、プラットフォームなど、多くのプレイヤーが関わっており、誰が最終的な責任を負うのかが曖昧になりがちです。
また、広告はリアルタイムでオークションにかけられ、ユーザーの属性に合わせて自動的に表示されるため、一つ一つの広告を事前に人間が完璧にチェックするのは物理的に困難、という側面もあります。
国境を越える広告と法規制の壁
さらに問題をややこしくしているのが、広告主が海外にいるケースです。今回の有吉さんの偽広告も、以前の西村博之さんのケースと同様に、広告主情報としてインドの会社が表示されたという報告があります。
こうなると、日本の法律で直接取り締まるのが難しくなります。まさに、サイバー空間のいたちごっこ。国境を越えて活動する悪質業者に対して、国際的な連携や新たな法整備が追いついていないのが現状と言えるでしょう。
まとめ：情報を見極める目を養い、賢くプラットフォームと付き合う
さて、今回はYouTubeの偽広告問題について、その対処法から社会的な影響、そして問題の根深さまでを見てきました。残念ながら、一朝一夕に解決する問題ではなさそうです。
私たち一人ひとりができることは、まず情報リテラシー、つまり情報を見極める力を養うこと。そして、不審な情報には安易に飛びつかず、一歩引いて冷静に判断する癖をつけることではないでしょうか。
社会がデジタル化する中で、こうした新たな問題にどう向き合っていくのか、私たち自身の判断力も試されていると言えるでしょう。一度立ち止まって、じっくり考える機会にしていただければ幸いです。
