ストリートピアノって練習しちゃダメなの?炎上から見えた“使い方ルール”をやさしく解説!

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「ストリートピアノで練習したらダメなの?」――そんな疑問が今、SNSを中心に話題になっています。
大阪・南港に設置されていたストリートピアノが、ある貼り紙をきっかけに大炎上。その結果、なんと撤去されてしまいました。
この記事では、「練習は家で」という注意喚起がなぜ炎上したのかをわかりやすく解説しつつ、ストリートピアノを気持ちよく楽しむためのマナーも紹介します!

そもそもストリートピアノってどんなもの?

ストリートピアノとは、誰もが自由に演奏できるように公共の場所に置かれたピアノのこと。
でも、そもそもなんでそんなピアノが街中にあるの? どんな意味があるの? ここではその背景をやさしく解説していきます。

誰でも自由に弾ける「街角のピアノ」

まずはストリートピアノの基本をおさらいしておきましょう。
ストリートピアノとは、駅や公園、商業施設などに設置されている「誰でも自由に弾いてOK!」なピアノのことです。

たとえば、買い物帰りの人がふと立ち寄って一曲披露したり、子どもが興味本位で鍵盤をポロンと鳴らしたり…
そんな「日常に音楽がある風景」をつくるのが、ストリートピアノの魅力なんです。

本来の目的や設置の理由とは?

ストリートピアノのルーツは、2008年にイギリスのアーティスト、ルーク・ジェラムさんが始めたプロジェクト「Play Me, I’m Yours」
「ここにピアノがあるよ、自由に弾いていいよ」と街の人たちに呼びかける取り組みでした。

この取り組みは世界中に広がり、日本でも2011年に鹿児島市で初めて導入されたあと、全国に広がっていきました。
目的はただひとつ。「音楽を通して人と人をつなぐこと」。
だからこそ、プロも初心者も、子どもも大人も、誰でも気軽に楽しめる場所として愛されてきたんです。

「練習は家でして!」の貼り紙が炎上したワケ

そんな自由な空間だったはずのストリートピアノに、ある日突然「練習は家でしてください」の貼り紙が…。
このひと言がなぜ大炎上したのか? 背景を見ていきましょう。

大阪・南港のストリートピアノで何があった?

今回話題になったのは、大阪市住之江区にある「ATCシーサイドテラス」のフードコート内に設置されていたストリートピアノです。
2025年3月22日、運営側のX(旧Twitter)アカウントが「練習は家でしてください」と注意喚起する投稿を行ったことで騒動が始まりました。

投稿では、「演奏中につっかえたり、何度も同じところを弾き直したりする“練習風”の演奏にクレームが多く寄せられている」として、完成度の高い演奏を求めるような内容が書かれていました。

そして、「このままだと撤去も検討せざるを得ない」との一文も。
実際、3月27日にはピアノが撤去され、公式アカウントも閉鎖予定と発表されました。

ネット上の反応は賛否両論!

この投稿をきっかけに、SNS上では大きな議論が巻き起こりました。
「自由に弾けるはずの場所で練習を否定するのはおかしい」「練習して上手くなる場があってもいいじゃないか」などの批判が続出。

一方で、「人が食事してる空間で何度もつっかえる演奏はさすがにキツイ」「プロっぽい演奏を期待して設置したなら、最初からルールを設けるべきだった」など、運営側に理解を示す声もありました。

つまり、この貼り紙は「自由さ」「快適さ」のバランスをどう取るか、という難しい問題をあぶり出してしまったのです。

ストリートピアノで“練習”ってアリ?ナシ?

ここからは、みんながモヤモヤした「練習ってダメなの?」という疑問に向き合っていきます。
そもそも“練習”と“演奏”って何が違うのか、マナー違反とされる行動ってどんなものなのか、やさしく解説します。

「練習」と「演奏」の違いって?

言葉の上では似ていますが、実際には大きな違いがあります。
“演奏”は、ある程度仕上がった曲を誰かに聞かせる目的で弾くこと。
一方、“練習”は、ミスを修正したり、繰り返し部分を弾いたりする、あくまで自分のための行動です。

たとえば、何度も同じフレーズを間違えては弾き直す……そんな姿を見たことがあるかもしれません。
それが「練習」的な使い方で、今回のように周囲から「ちょっと…」と感じられてしまう原因になります。

ただし!ミスしたら即アウト、という話ではありません。
ちょっと間違えたくらいで文句を言うのはナンセンス。問題は、演奏というより“リハーサル状態”が長時間続くことにあるんです。

マナー違反になりがちな行動とは?

では、実際にストリートピアノで「これはやりすぎかも…」と感じられる行動とは?
次のような例が、SNSや自治体の注意喚起でもたびたび話題になります。

  • 長時間ピアノを占領して、他の人が弾けなくなる
  • 大音量で激しい曲を弾き、周囲の会話や雰囲気を壊す
  • 同じ曲を何度も繰り返し演奏する
  • 混雑しているのに譲らず演奏を続ける
  • ピアノの上に荷物を置いたり、飲食しながら演奏する

こういった行動は「自由に弾ける」とはいえ、他の人の時間や空間を奪ってしまうことになります。
特に商業施設や飲食スペースでは、「音がBGMとして心地よいかどうか」が重要視されやすいため、より慎重な配慮が求められます。

あなたがもし「ちょっとだけ練習したいな」と思ったとしても、周囲の様子を見て「今この空間でそれはアリかな?」と立ち止まってみることが大切です。

ストリートピアノを楽しむためのやさしいマナー

ストリートピアノは「自由に楽しめる場」である一方で、みんなで共有する公共の空間でもあります。
だからこそ、“気持ちよく楽しむ”ためには、ちょっとした思いやりやマナーがとっても大切なんです。

周囲の人への気配りが一番大切!

マナーって聞くと堅苦しく感じるかもしれませんが、基本は「周りの人も気持ちよく過ごせるようにすること」。
演奏前に少し周りを見渡すだけでも、ぐっと印象が変わります。

たとえばこんな気配りがあると素敵です。

  • 待っている人がいたら、譲る・演奏時間を短めにする
  • おしゃべりしている人や食事中の人がいたら、音量を抑える
  • 自分が弾いた後は、すっと立ち上がって次の人にバトンタッチ

どれも特別なルールではなく、普段の生活と同じような“ちょっとした優しさ”ですよね。

混んでるとき・静かな場所で気をつけたいこと

ストリートピアノのある場所によって、気をつけたいポイントは変わってきます。
たとえば、駅構内など人の流れがある場所と、フードコートのように人が留まる場所とでは、求められる“空気の読み方”も違います。

混雑しているときの注意点:

  • 1人あたりの演奏は5~10分以内が目安(多くの施設がこの時間をルール化)
  • 混んでいるときは1曲だけにとどめるのがスマート
  • 長居しない、連続して何度も並ばないなどの工夫も◎

静かな場所・飲食スペースでの注意点:

  • 食事中の人がいるなら、激しい曲や大音量の演奏は避ける
  • 周囲の音や雰囲気を壊さないよう、選曲や演奏スタイルを調整する

つまり、「自分が気持ちよく弾けること」だけでなく、「周りの人も心地よく過ごせること」の両立が大切なんですね。

ストリートピアノは、“みんなのピアノ”。
だからこそ、「弾いてみたい!」という気持ちと、「気持ちよく聴いてほしいな」という想いのバランスが大事なのかもしれません。

まとめ

今回の騒動を通じて、ストリートピアノがただ“自由に弾けるピアノ”ではなく、“みんなで共有する音楽空間”であることが改めて浮き彫りになりました。
自由に楽しめるからこそ、最低限のマナーや配慮が必要――それはストリートピアノに限らず、公共の場で何かを楽しむときに共通するルールですよね。

もちろん、ピアノを弾く人にとっては、「上手くないから弾いちゃダメ」と言われたら悲しいし、緊張してミスしてしまうこともあります。
でも、だからこそ「演奏する前にちょっと周りを見る」「長くなりすぎないように気をつける」など、ちょっとした意識でトラブルは避けられるはず。

それに、ストリートピアノで出会える一期一会の音楽には、プロじゃなくても誰かの心を打つ力があります。
ほんの少しの思いやりが、音楽をもっと気持ちよく響かせてくれる――そんな場所であってほしいですね。

あなたなら、どんなふうにストリートピアノを弾いてみたいですか?
そして、どんなふうに聴いていたいですか?
これからも、音楽が人と人をつなぐ優しいきっかけになりますように。


📌 水野 恵理|心理学専攻・フリーライター
大学で心理学を学び、現在はライフスタイル・エンタメ系を中心に執筆中。人の気持ちに寄り添う優しい文章が得意です。

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