「ロケバスで二人きり?なぜそんな状況に?」
お笑いトリオ・ジャンポケの斉藤慎二さんが不同意性交などの罪で在宅起訴され、大きな波紋を呼んでいます。
特に注目されているのは、事件現場が“ロケバスの車内”であり、しかも「斉藤さんと女性の二人きりだった」と報道されている点。
今回はこの「なぜそんな密室状態が生まれたのか?」という疑問に焦点をあて、事件の背景やネット上の声を丁寧に掘り下げていきます。
ロケバスで二人きり…どうしてそんな状況に?
密室での事件に「なぜそんなことが?」と疑問を抱いた人も多いのではないでしょうか。
ここでは、事件当時の状況やロケバスの構造、現場のリアルな事情に迫ります。
事件のあらましと現場の様子をおさらい
まず報道内容を整理すると、斉藤慎二さんは2024年7月、東京都新宿区に停車中のロケバス内で、20代の女性に対して性的暴行を加えた疑いで書類送検され、その後、不同意性交罪と不同意わいせつ罪で在宅起訴されました。
ロケバスの車内には、当時、斉藤さんと女性の2人しかいなかったとされています。
この“二人きりの密室”という状況が、ネット上で「おかしくないか?」「なぜそんな状況に?」と疑問視される原因の一つになっています。
ロケバスって二人きりになることあるの?業界の裏事情
ロケバスとは、撮影現場で使われる控室兼移動車両で、出演者が休憩したり衣装チェンジをしたりするためのスペースです。
バスの後部はカーテンやフィルムで仕切られており、プライバシーが保たれる構造になっています。
撮影の合間、スタッフが外でセッティング作業をしている間に、出演者が一人で待機することは珍しくありません。
また、マネージャーが不在だったり、他の出演者が別撮影中だったりすると、自然と“二人きり”の状態になることもあり得るのです。
つまり、ロケバスが密室状態になること自体は、業界的にはさほど珍しいことではないのです。
被害女性との関係は?“初対面”の可能性にも注目
さらに気になるのは、斉藤さんと被害女性の関係性です。
一部の報道では「初対面だった」とされている一方で、「以前から面識があり、キャスティングされた」といった証言もあります。
このように、被害女性との関係性については報道が割れており、事件当日の状況をめぐってさまざまな憶測が飛び交っている状態です。
ここが“腑に落ちない”と感じる読者も多い理由の一つといえるでしょう。
不同意性交罪ってどんな罪?
「強引に襲ったわけでもないのに、どうして起訴されたの?」という疑問もよく見かけます。
そこで、改めて不同意性交罪の中身と、起訴に至るまでの判断基準について整理します。
2023年の法改正で「同意」がキーワードに
不同意性交罪とは、被害者の同意がない状態で性交等を行う行為を罰する罪で、2023年の法改正により新設されました。
以前の「強制性交罪」と異なり、「暴行・脅迫があったかどうか」ではなく、「同意の有無」が判断のカギになります。
たとえば、被害者が心理的圧力を感じて抵抗できなかったり、酒や薬の影響で意思表示ができなかった場合も“不同意”とされる可能性があります。
「強引さがなかったのに起訴?」と思う人が見落としがちなポイント
ネット上には「明らかな暴力があったわけじゃないのに」「同意があったんじゃ?」という声もありますが、
実際には、“抵抗できない心理状態を利用した”というケースも罪に問われるのです。
つまり、被害者の証言や心理状態、現場の状況などを総合的に見て「不同意だった」と判断されれば、
たとえ明確な暴力がなくても起訴される可能性は十分にあります。
証拠がなくても立件されるってホント?
密室での事件ということで「証拠がないのにどうして起訴されたのか?」と疑問に感じる方もいるでしょう。
実は、性的犯罪では「供述の信用性」が非常に重視されます。
被害者の証言が一貫しており、具体的な内容や感情表現にリアリティがある場合、物的証拠がなくても“信用性が高い”と判断されることがあります。
また、被害後に第三者に相談した記録や診断書などが間接的な証拠として補強されるケースもあります。
したがって、「証拠がない=起訴できない」とは限らないのが現実です。
ネットでは「なんか不自然…」と疑う声も
事件に対する報道が出るやいなや、SNSやコメント欄では「なんだか不自然じゃないか?」という意見が数多く見られました。
特に、現場が“ロケバス”であったことや、“初対面かどうか不明瞭な関係性”など、状況に対する違和感が拭えないという声が目立っています。
SNSやコメント欄で見られる“違和感”の数々
Yahoo!ニュースやX(旧Twitter)には、以下のような声が投稿されています。
特に多かったのは、「この状況は何か変だ」「すべてを鵜呑みにできない」といった感覚的な違和感を表明する投稿です。
もちろん、疑問を呈することと被害者を疑うことはまったくの別物ですが、こうした空気感が広がっているのは確かです。
「ロケバスでそんなことする?」というモヤモヤ
“ロケバス”というのは、そもそも撮影現場の裏方的な空間です。
たとえば、タレントが衣装チェンジをしたり、スマホで台本を読んだり、飲み物を飲んで一息ついたりするような、いわば「小休憩スペース」です。
そんな場所で、しかも撮影現場というある種の緊張感が漂う空間で「性的な行為に及ぶだろうか?」という疑問を抱く人は少なくありません。
“よほどの異常性”がない限り、そこまで大胆なことはできないのでは…という考え方も、ごく自然な反応といえるでしょう。
ただし、だからといって“ありえない=冤罪”と決めつけるのは早計です。
あくまで「なぜこの場所・この状況で?」という問いが生まれるのは、人間としての自然な感覚だということです。
過去の芸能人トラブルと比べてみたら…
これまでにも、芸能人が性的事件で立件される例は何件かありました。
たとえば俳優の新井浩文氏は、マッサージ中に暴行に及んだとして有罪判決を受けました。
ただし、ロケバスのような“仕事現場での密室”で起きた事件というのは、あまり例がありません。
こうした「前例の少なさ」も、今回の事件に対して世間が“ピンとこない”理由の一つなのかもしれません。
ハニートラップ?冤罪?慎重に見るべき声とは
事件をめぐっては、一部ネットユーザーの間で「これは冤罪では?」「ハニートラップかも?」といった声も飛び交っています。
こうした見方が出てくる背景や、注意すべきポイントを解説します。
ネットで語られる“別の可能性”って?
SNSでは以下のような憶測が投稿されています。
こうした声の背景には、「事件の詳細がまだ出揃っていない」という不安感があります。
誰しもが断片的な情報しか得られていない中で、“違和感”が“陰謀論”に変化してしまうのは、ネットの常でもあります。
「よくある誤解」や「危うい線引き」も知っておこう
性的犯罪のケースでは、以下のような“誤解”や“思い込み”が生まれやすいと指摘されています。
- 「被害者が笑っていた=同意していた」は成立しない
- 「事後に連絡を取っていた=合意だった」とは限らない
- 「密室だった=証拠がない=無罪」ではない
このように、“直感的な印象”と“法的な判断”は一致しないことが多いのです。
事件の真偽を見極めるには、裁判という公的なプロセスに委ねるしかありません。
メディア報道の偏りが疑われることもある?
一部の視聴者からは「今回の報道の仕方、ちょっと偏ってない?」という声も聞かれます。
たとえば、斉藤さんのプライベートな情報ばかりが先行して報じられ、被害女性の証言や背景についてはあまり触れられていない点です。
これは報道倫理や被害者保護の観点から当然ではあるのですが、「情報の偏り」と感じる人もいるのは事実です。
センセーショナルな見出しばかりが独り歩きする中で、視聴者や読者がどこに目を向けるべきか――その“視点”が求められています。
まとめ
ジャンポケ斉藤慎二さんが起訴された今回の事件は、「ロケバスで二人きり」という状況や、被害者との関係性、証拠の有無など、多くの点で世間の関心を集めています。
しかし、まだ裁判は始まっておらず、真実が明らかになるのはこれからです。
重要なのは、憶測や感情論に流されず、冷静に事実を見守る姿勢を持つこと。
そして何より、被害を受けた方がこれ以上傷つくことのないよう、配慮と尊重を忘れずにいたいものです。
📌 近藤 健太郎|元新聞記者・フリーライター
社会・事件・メディア報道を中心に活動するライター。堅すぎない語り口で、ニュースの背景を丁寧に読み解くスタイルが持ち味。