えっ、あのフジテレビに“ドン”がいたって本当?
バラエティ全盛期の立役者として知られる日枝久さんが、2025年ついに完全退任。その裏で囁かれてきたのが「有望社員の排除」や「ワンマン経営」の影。
今回は、日枝さんの経歴から社内で何が起きていたのかまで、エンタメ的な切り口でわかりやすく解説します。「昔のフジは面白かったのに…」と思ったことがある人なら、きっと楽しめます!
フジテレビの“ドン”こと日枝久さんってどんな人?
「フジテレビ=日枝久さん」と言っても過言ではないくらい、長年にわたりフジテレビの中枢にいた人物。バラエティもドラマも絶好調だった時代、その立役者こそ日枝さんです。
バラエティ全盛期を築いた立役者
1980年代から1990年代初頭にかけて、フジテレビは視聴率で他局を圧倒していました。
この快進撃を牽引したのが、当時編成局長だった日枝久さん。1982年にはフジを初の視聴率三冠王に導き、「楽しくなければテレビじゃない」というキャッチフレーズを掲げてバラエティとトレンディードラマに力を注ぎました。
たとえば、『オレたちひょうきん族』や『笑っていいとも!』『東京ラブストーリー』など、いまでも語り継がれる名番組がこの時代に誕生しています。
日枝さんはその後、社長・会長へと昇進し、40年以上にわたりフジテレビの“顔”として君臨してきました。
なぜ“ドン”と呼ばれるようになった?
その絶対的な存在感から、社内外ではいつしか「フジのドン」と呼ばれるように。
特に、2005年に起きたライブドアによるニッポン放送買収問題の際、経営トップとして陣頭指揮を取り、株の買い戻しに成功したことで、その名はさらに広まりました。
ただし、その裏では「人事はすべて日枝さんの一存で決まる」「異を唱えると飛ばされる」という噂も…。長期政権による“弊害”があったのでは?と指摘する声もありました。
有望社員を次々“排除”って本当?どんな人たちがいたの?
近年のフジテレビは、かつての勢いを失って低迷中。実はその背景に、「有望な社員が辞めさせられていた」という声があるんです。
過去に異動・退社した有名な元社員・幹部たち
社内では「この人は出世コース」と目されていた人材が、突然の異動や退社を余儀なくされたケースがいくつか報じられています。
たとえば、2005年のライブドア騒動後に退職した幹部社員の中には、「日枝派ではない」という理由で居場所を失ったと噂される人物も…。
また、情報番組や報道畑で評価が高かったプロデューサーが、バラエティ部門に異動させられたケースなどもあり、「干されたのでは?」と注目されました。
とはいえ、名前が明らかにされることは少なく、あくまで“業界内での噂”レベルであることには注意が必要です。
「干された」と噂された人の特徴とは?
では、どんな人が“排除対象”になったのか?噂レベルではありますが、以下のような特徴が挙げられています。
こうした“個性派”が、組織のトップと相性が悪かった場合、別部署へ異動させられたり、退職に追い込まれたりしたのではないかと見られています。
でも、これってフジテレビに限った話じゃないかも?
どんな組織でも、トップの“好み”や“空気を読む力”が重視されがちですからね…。
排除の背景にあった“フジテレビの人事”ってどうなってたの?
「排除された社員がいた」と言われる背景には、フジテレビ特有の“人事のあり方”が関係しているようです。いったい、社内ではどんな風が吹いていたのでしょうか。
ワンマン体制はいつから始まった?
日枝久さんが“ドン”と呼ばれるほどの影響力を持ち始めたのは、1980年代後半〜1990年代にかけてのこと。
社長や会長のポジションに就いてからは、人事だけでなく番組編成や経営戦略に至るまで、最終的な決定権を持つようになりました。
もちろん、業績が良いときは「リーダーシップ」として評価されていたのですが、問題視され始めたのは、フジテレビが視聴率トップから滑り落ちた2000年代以降です。
「結果が出なくても、お気に入りは残る」「有能でも、逆らうと飛ばされる」――そんな噂がささやかれ、社内には次第に“萎縮ムード”が広がっていったようです。
「イエスマンばかり」と言われた社内の空気
ワンマン体制のもとでよく言われるのが「イエスマン文化」。
これは、上司の意見に異を唱えず、迎合する姿勢の社員ばかりが出世していく組織風土を意味します。
SNSのコメントでも「現場の声が通らない」「上層部は内輪の空気ばかり読んでいる」という不満が多く見られました。
こうした空気の中では、クリエイティブな新しい企画や改革が生まれにくく、マンネリ化や視聴率の低下にもつながっていったのかもしれません。
実際、過去にあった社長記者会見で「テレビカメラを入れない」という異例の対応があり、大きな批判を受けたこともありました。
この対応についても、「現場の判断ではなく、上層部の指示だったのでは?」と見る声もあります。
日枝さんの退任でフジテレビは変わるの?
2025年、ついに日枝久さんが取締役相談役の立場からも完全退任。これを機に、フジテレビは本当に変わるのでしょうか?
新しい役員の顔ぶれと世代交代の動き
今回の退任にあわせて、フジ・メディア・ホールディングスでは大幅な役員刷新が行われました。
取締役の人数を22人から10人に減らし、女性の比率も3割に引き上げるなど、“新体制”への意気込みが感じられます。
社外取締役も過半数となり、これまでの“内輪主義”からの脱却を図っている様子。
これまで経営に関与しづらかった外部の視点が加わることで、社内の空気も少しずつ変わっていくかもしれません。
さらに、若手社員や女性社員の意見が通りやすくなる環境が整えば、番組制作にも新しい風が吹く可能性があります。
「フジは復活するのか?」ネットの声まとめ
とはいえ、ネット上ではまだまだ厳しい声が多いのも事実です。
その一方で、応援する声も少なくありません。
たしかに、“ドン”の退任はひとつの大きな節目。
けれど、それだけでは何も変わらないという冷静な見方も多く、「これからどう動くか」が本当の勝負なのかもしれません。
まとめ
フジテレビの黄金期を支えた“ドン”こと日枝久さん。
その偉大な功績の裏には、ワンマン体制や人事の歪みといった、いくつもの影もありました。
社員の声が届かない空気、有望株と呼ばれた人たちの“排除”、そして視聴者との距離が広がっていったフジテレビ。
2025年の完全退任を機に、本当に変わることができるのか。今後の動きに注目が集まります。
変化の兆しは見え始めているからこそ――。
昔のように、「テレビって楽しい!」と思わせてくれる番組がまた生まれることを、静かに期待したいですね。
📌 水野 恵理|心理・ライフスタイル系フリーライター
大学で心理学を学んだ後、テレビ業界に興味を持ちメディア分析を中心に活動中。人の行動や組織の裏側を「やさしく、わかりやすく」伝えるのがモットー。