「新たなウイルス発生?」コンゴの謎の病にSNS騒然、パンデミックの可能性は?

※当サイトはアフィリエイト広告を利用しています。
出来事
スポンサーリンク

「コンゴで新たなウイルスか?」
2025年2月、アフリカ・コンゴ民主共和国で原因不明の感染症が発生し、数百人規模の感染者と死亡者が確認されました。公式発表によれば、これまでに431人が感染し、53人が死亡しています。

SNSでは「エボラの新種か?」「新たなパンデミックの始まり?」といった憶測が広がっていますが、現時点でエボラやマールブルグ病は陰性と判明しており、正体不明の病原体による可能性が指摘されています。

本記事では、この感染症の発生状況や専門家の見解、過去の事例との比較を解説します。

原因不明の感染症、どのように広がったのか?

コンゴ民主共和国の北西部で原因不明の感染症が拡大しています。感染が確認された地域と、患者の特徴、致死率などを詳しく見ていきます。

● 感染が確認された地域と被害状況

今回の感染症が発生したのは、コンゴ北西部エクアドル州(Équateur Province)の2つの地域です。

  • バサンクス保健ゾーン(Basankusu)419人感染、45人死亡(致死率約10.7%)
  • ボロンバ保健ゾーン(Bolomba)12人感染、8人死亡(致死率約66.7%)

バサンクス地域では、発症後48時間以内に死亡するケースが相次いでおり、極めて急性の病態を示しています。一方、ボロンバ地域では特に子供の感染が多く、出血症状が報告されている点が特徴です。

● 確認されている症状

報告されている症状は以下のとおりです。

  • 高熱、倦怠感、筋肉痛、関節痛
  • 嘔吐、下痢、腹痛
  • 鼻血、吐血、結膜下出血(出血症状) ※一部の患者で確認
  • 呼吸器症状(咳、鼻水) ※通常のウイルス性出血熱には少ない

特に注目されているのが、出血を伴うケースと伴わないケースが混在している点です。このため、感染経路や病原体が複数関与している可能性も指摘されています。

既知のウイルスと比較、正体は何か?

WHOは検査を進め、既知の出血熱ウイルスについて調査を行っています。

● 陰性が確認された病気

現時点で、以下のウイルスは検査で陰性と判明しています。

エボラウイルス(Ebola Virus)
マールブルグウイルス(Marburg Virus)

エボラやマールブルグ病と似た症状を示していたため、当初はこれらの出血熱が疑われました。しかし、いずれも否定されたため、他の病原体が原因であると考えられています。

● 可能性がある他の感染症

次に疑われるのが、以下のウイルス性出血熱です。

🩸 ラッサ熱(Lassa Fever):西アフリカの風土病だが、コンゴでの発生例は少ない
🦠 クリミア・コンゴ出血熱(CCHF):ダニ媒介だが、ヒトーヒト感染も起こる
🐍 新種のウイルス?:コウモリや他の野生動物由来の未知の病原体

特に、感染者の一部が「コウモリの死骸を食べた後に発症した」との情報もあり、新たな動物由来ウイルスの可能性が取り沙汰されています。

専門家の見解「パンデミックの可能性は?」

WHOはこの感染症について、「地域的なアウトブレイクであり、現時点ではパンデミックの兆候はない」と発表しています。

一方で、「感染経路が不明である点」「症状が異なるクラスターが2カ所で同時発生した点」から、新たなウイルスによる人獣共通感染症の可能性を懸念する専門家もいます。

● 「Disease X」の可能性も?

WHOは過去に「未知の病原体が世界的なパンデミックを引き起こすリスクがある」として、「Disease X」という概念を提唱しています。

今回の感染症も、「新たなウイルスによる可能性」を否定できないため、慎重な監視が求められています。

まとめ:今後の動向に注意

現時点で、この感染症が世界的に拡大するリスクは低いと考えられています。しかし、原因が特定されておらず、新種のウイルスの可能性も残されています。

エボラ・マールブルグは陰性
出血症状を伴う急性疾患
感染経路が不明、新種ウイルスの可能性も

今後、WHOやコンゴ政府の調査結果に注目し、必要に応じて対策を講じることが重要です。

📌 書いた人:近藤 健太郎|国際ニュースライター
🔎 政治・経済・事件を専門とし、世界のニュースを鋭く分析するライター

タイトルとURLをコピーしました